2008年6月3日火曜日

Japanese_amberjack

ブリという魚はスズキ目アジ科ブリ属の魚で、成長するにしたがって呼び名が変わる「出世魚」の一つです。関東では、「ワカシ~イナダ~ワラサ~ブリ」、関西では「ツバス~ハマチ~メジロ~ブリ」と呼び名が変わります。この呼び名は大きさ(重さ)で変わり、ブリと呼べるのは7~8kg以上のものとされます。出世するというので、正月の食材としても縁起がいいとされています。ブリの幼魚は春から夏に北上し、成長して冬から春にかけて南下して戻ってきます。北海道から日本海は下ってきた天然ブリは「寒ブリ」と呼ばれ、高値で取引されます。この「寒ブリ」の中でも、日本一おいしいと言われるのが富山・氷見産のブリです。富山湾では11月の終わり頃になると、猛烈な風と激しい雷が起こり海が荒れる日があるのですが、この荒天を「ぶり起し」と呼んでいます。これが冬のブリ漁が始まる合図で、12月から3月まで、脂ののった最高のブリが捕れるのです。つまり、今の梅雨の時期は天然ものはいないということなんですね。ブリを美味しく味わうなら、刺身、にぎり、照り焼き、大根と生姜と一緒に甘く煮付けた「ブリ大根」など。ブリのアラからダシも出るので汁ものに使えば、一尾まるごと無駄なく食べつくせてしまいます。他のおすすめの食べ方は、薄切りにして、沸かせたダシにさっとくぐらせるブリしゃぶです。つけダレには醤油よりもポン酢が良く合います。今の時期は養殖したブリがメインとなりますが、現在は養殖されたブリのことをハマチと呼ぶことがあります。ただ、熱を加えると生臭みが出ることがあるので、ブリ大根にはブリを使ったほうがいいです。しかし、養殖さればブリまたはハマチも脂がのっていて美味しいものです。ブリと違って身が柔らかめですが脂とあいまってトロリとした食感がありあす。養殖魚でも臭みはあまりなく、かえってブリよりも味が濃厚だからハマチのほうが好きという人もいるほどです。ブリに含まれる成分には体力維持などに効果があるようです。多く含まれているタウリンには、疲労回復の効果があり、ビタミンDが豊富なので、骨格を形成するさいにも重要な役割を果たします。季節の食材というものは反対の季節になるほど恋しくなってしまいますね。

0 件のコメント: