2008年6月8日日曜日

Taishou-ken

有名なラーメン屋さんの「大勝軒」というお店があります。この「大勝軒」という名前のお店はのれんわけも含めて沢山ありますが、大別すると3つの系列があります。そのうちの1つは永福町の「大勝軒」、もう一つは東池袋の「大勝軒」、そして丸長系の「大勝軒」です。特に有名なのがつけ麺として有名な「もりそば」を考案した山岸一雄さんが1961年に独立して、東池袋にお店を開いた「大勝軒」です。このお店で修行した弟子達が独立したお店は数多くあり、「大勝軒 ○○店」という名前のお店から、「麺屋 ごとう」や「七福神」などが有名で、必ずメニューに「もりそば」があるのが特徴です。山岸さんは、中学校を卒業してすぐに上京し、都内で旋盤工として働いていましたが、現在の中野大勝軒の坂口さんに誘われ、阿佐ヶ谷の栄楽で修行を始めました。そこで基礎を学び東池袋に開店するに至りました。2007年には池袋再開発のために、惜しまれながらも閉店しましたが、2008年の1月にはお店の場所を変えて再開し、2代目の飯野さんが店主を受け継いでいます。このお店の代名詞ともなっている「特製もりそば」はもともとお店で食べていたまかないで、茹で上がった麺をザルから丼に移すときに、ザルに残った麺を集めて器にとっておき、それをスープ、唐辛子、ネギなどを入れた湯のみに入れてざるそばのようにして食べていたものでした。それは子供の頃からそばに親しんでいた、信州出身の山岸さんならではのひらめきで、食べ物を粗末にしてはいけないという思いから生まれたものでした。それを常連客が見て、食べたところ大好評で、それがメニューに加えるきっかけだったそうです。魚と動物系の味が混在したスープはやや甘めで、くどく感じる人もいるかもしれませんが、もちもちした麺をからめると不思議とすっきりとした味になるからおどろきです。具はチャーシュー、メンマ、海苔、といたってシンプルです。店舗によっては、玉子が入っていたり、スープの味、麺の質は違いますが、おいしいものをたくさん食べることができるというコンセプトは同じです。そして「もりそば」の最も大きな特徴は一度食べるとクセになるという所でしょう。

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