2008年5月26日月曜日
June
もうすぐ5月も終わり、6月となります。木々の緑が色濃くなる初夏の6月は、衣替えの季節です。服を入れ替えるだけでなく、夏の暑さに備えて体力もつけておきたいですね。6月に美味しい食材といえばアジが挙げられます。味がよいことから、その名前がついたといわれるアジですが、昔から大衆魚として庶民に親しまれてきました。日本でアジといえば、一般的にマアジを差しますが、体の色が黒っぽく、尾の近くから頭部にかけて、ぜいごと呼ばれる硬いうろこがあるのが特徴です。マアジは日本近海を張るから夏にかけて北上、秋から冬にかけて南下し、一年中捕ることができますが、旬は初夏の6月ごろです。産卵期前であるこの時期は、脂がのって特においしいといわれます。淡白な味わいとクセのない独特の旨みを持ち、刺身やたたき、焼き物、酢の物、フライなど、さまざまな調理方法で調理されます。味噌とネギを加えてたたきにした、千葉県の郷土料理、なめろうなど、地方にはアジを使った伝統料理もたくさんあります。マアジのたんぱく質含有量は20%以上と、魚類のなかではトップクラスです。特に、グリシン、アラニン、グルタミン酸、など良質なたんぱく質が豊富で、これが旨みのもとにもなっているのです。さらに低脂肪、低エネルギーで、カルシウムも多く、栄養バランスもいい魚でもあります。マアジの漁獲量が多いのは長崎県と島根県です。産地や捕獲方法によりブランド化されたものもあり、その代表格は関アジで、大分県の佐賀関と愛媛県の佐田岬の間の潮流の激しい場所で、漁師が一本釣りしたマアジのことです。この急流で鍛えられキュッと締まった身は、刺身にすると極上の味わいです。アジは種類が多く、日本近海では干物などに使われるムロアジ、尾びれが黄色みを帯びているマルアジなどがあります。アジ科の大型魚であるシマアジは肉質がふっくらとしていて味がよいとされており、刺身に適しているといわれています。スーパーにいってみれば何かしらアジの食材があると思うので是非試してみてください。
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